法人向けLINEスタンプ活用:低予算でLINE公式アカウントの登録者を増やす方法

LINEスタンプ

ChatGPTの新しいイラスト機能で、LINEスタンプが簡単につくれるようになりました。そこで、法人としても、このLINEスタンプを「LINE集客強化」に使いたい!と考えられている人も多いはず。そこで、法人がLINEスタンプをどのように活用できるのか? まとめました。本記事では、LINEスタンプをプロモーションツールとして活用しながら、法人のLINE公式アカウントの友だち登録者数を増やすための施策について解説します。特に「何十万円もの予算は用意できない」という場合に、LINEのプラットフォームや各種機能をどのように活用すればよいのか、規約(ルール)・費用(料金)・実現可能性から考えました。

LINEスタンプを用いたプロモーションには複数の方法がありますが、ここでは主に次の3種類を取り上げます。

  1. LINE Creators Market
    個人・法人を問わずクリエイター登録ができ、スタンプを有料販売できるプラットフォーム。
  2. LINEプロモーションスタンプ
    企業が高額な広告費用を支払い、スタンプを無料配布できる広告商品。友だち追加をダウンロード条件に設定可能。
  3. LINE PRスタンプ
    既存のクリエイターズスタンプを低コストで無料配布できる新しい仕組み。友だち追加を条件として設定し、従量課金制で利用できる。

それぞれの方法がどのような特徴をもち、費用や規約上の制約がどうなっているのか、そして「低予算での友だち増加」という目的に合うかどうかを順に見ていきます。


1.法人向けLINEスタンプ活用の全体像

法人向けLINEスタンプ活用の全体像
法人向けLINEスタンプ活用の全体像

LINEでスタンプを利用する代表的な手段は、大きく3つに分かれます。

  1. LINE Creators Market
    • 個人・法人を問わず登録でき、オリジナルスタンプを有料で販売可能。
    • 企業が独自に無料配布する仕組みはなく、基本は「販売」を目的としたプラットフォーム。
  2. LINEプロモーションスタンプ
    • 広告主が数百万円~数千万円規模の広告費を支払うことで、スタンプを無料配布できるパッケージ。
    • ダウンロード時に企業のLINE公式アカウントを「友だち追加」させるなどの条件を設定可能。
    • 大企業が大規模キャンペーンを行う際によく利用される。最低でも数百万円単位の費用が発生する。
  3. LINE PRスタンプ
    • 比較的新しい仕組み。Creators Marketで承認を得たスタンプを、1ダウンロードあたり一定の費用(従量課金)を支払うことで無料配布可能。
    • 企業のLINE公式アカウントへの「友だち追加」をダウンロード条件に設定できる。
    • 最低数万円程度から始められ、低予算でも利用しやすいのが特徴。

LINE側の視点では、大手企業向けには高額商品(プロモーションスタンプ)を提供しつつ、中小企業や個人向けにはCreators MarketやPRスタンプを用意しており、それぞれターゲットを分けて収益化を図っているといえます。


2. LINE Creators Market:法人・個人によるスタンプ販売

仕組みと登録

LINE Creators Marketは、誰でもクリエイター登録ができ、スタンプの審査に通過すれば販売できるプラットフォームです。

  • 登録時には、氏名・法人名・所在地などの情報が必要です。
  • 法人名義でも個人名義でも登録可能で、審査後にスタンプの販売を始められます。
  • 不正行為があった場合などは登録が認められないなど、利用停止のリスクもあります。

費用と収益

  • 登録やスタンプ申請の初期費用は無料
  • スタンプを販売すると、アプリストアの手数料30%を除いた残額の50%(=売上の約35%)がクリエイターの収益になります。
  • 固定費用はかかりませんが、企業が販促目的で無料配布する機能はありません。

Creators Marketを使った無料配布の可否

質問1:「LINEスタンプを法人が無料で販売(配布)できるか?」

  • Creators Marketは有料販売を前提とした仕組みで、直接的に「無料配布」する方法は用意されていません。
  • 規約上も、「企業キャンペーン目的の無料配布」は禁止事項と明記されています。

3. LINEプロモーションスタンプ:高効果・高コストの選択肢

仕組み

LINEプロモーションスタンプは、企業が数百万円以上の広告費を支払うことでオリジナルスタンプを無料配布できるサービスです。ユーザー側は、ダウンロードの条件として企業のLINE公式アカウントを「友だち追加」する必要があり、短期間で大量の友だちを獲得しやすいメリットがあります。

費用と種類

  • スポンサードスタンプ
    スタンプショップに掲載されるため、広範囲にリーチできる反面、数千万円規模の予算が必要。
  • ダイレクトスタンプ
    スタンプショップには掲載されず、企業独自の告知チャネルで配布を行う。費用は下がるが1,000万円以上が目安。
  • CPDスタンプ(Cost Per Download)
    従量課金型。最低出稿は200万円~とされ、他よりは安価ではあるものの、それでも中小企業には高額。

友だち追加機能の仕組みと費用

質問3:「友だち追加をダウンロード条件にする仕組みと料金は?」

  • LINEプロモーションスタンプは、ダウンロード条件として「友だち追加」を設定できるのが大きな特徴です。
  • ただし、この機能を使うために個別で安価な料金プランはなく、プロモーションスタンプ広告全体を契約する必要があります。
  • 最低200万円以上からと非常に高額なため、予算が厳しい場合には現実的ではありません。

4. LINE PRスタンプ:低予算でも実現できる方法

仕組み

LINE PRスタンプは、LINE Creators Marketで既に承認済みのスタンプを、1ダウンロードあたり一定金額を支払う形(従量課金)で無料配布できる機能です。ここに「友だち追加」を条件として設定できるため、「低予算で友だち数を増やしたい」企業にとって有力な選択肢となります。

費用と導入ハードル

  • 1ダウンロードあたり250円
  • 50ダウンロード(12,500円)から申し込み可能
  • 大量配布する場合、たとえば1,000ダウンロードだと25万円になるなど、予算に応じて配布数をコントロールできるのがメリットです。

導入の手順

  1. スタンプの制作・審査
    • まず、Creators Marketにてスタンプを作成し、審査を通す必要があります(最低8個~40個)。
    • 内容は過度な広告表現にならないようガイドラインを遵守することが重要です。
  2. PRスタンプの設定
    • 承認済みのスタンプパッケージから、無料配布に使用する8個のスタンプを選択します。
    • ダウンロード数を設定し、その分の料金をクレジットカードやLINE Payなどで支払います。
  3. URL生成と告知
    • 支払いが完了すると専用のダウンロードURLが発行されるため、自社サイト・SNS・店頭POPなどで告知し、ユーザーを誘導します。
    • スタンプショップには掲載されないので、自社側の宣伝が不可欠です。
  4. 友だち追加の条件
    • ダウンロードをしようとするユーザーには、自社のLINE公式アカウントを「友だち追加」させる仕組みを設定できます。
    • ただし「新規友だちのみ」を限定することはできず、既存の友だちでもダウンロードが可能な点は注意が必要です。

低予算でのメリット

  • 最低12,500円から可能なため、「何十万円も出せない」という企業でも気軽に試せます。
  • スタンプショップ掲載がない代わりに、企業自身でURLを広める必要があるぶん、狙った層への効率的な訴求も期待できます。
  • LINEの他サービスと併用することで、既存顧客との接点拡大にもつなげやすい手法です。

5. 法人の低予算スタンプ活用におけるQ&A

法人の低予算スタンプ活用におけるQ&A
法人の低予算スタンプ活用におけるQ&A

Creators Marketを使った無料配布は可能か?

  • 不可能です。Creators Marketは有料販売を目的としており、法人向けの無料配布は規約上できません。無料配布するにはPRスタンプやプロモーションスタンプを使うしかありません。

法人が「個人」名義でスタンプを作る場合は?

  • 技術的に不可能ではありません。
  • しかし、権利関係や収益管理が複雑になるリスクがあります。
  • スタンプの所有権や利用規約面でのリスクを考えると、法人名義で正しく登録しておくのが安全です。

友だち追加の仕組みと費用を安く抑える方法は?

  • 高額なプロモーションスタンプ(最低200万円~)ではなく、LINE PRスタンプを使うのが良いですね。
  • ダウンロード単価250円で最低12,500円から実施できるため、予算に合わせた柔軟な運用ができます。

低予算で友だち数を増やす戦略は?

  • LINE PRスタンプの活用が現実的かつ効果的です。
  • Creators Marketで一度スタンプを承認取得 → PRスタンプ設定 → 友だち追加を条件に無料配布 → 自社チャネルで告知・拡散、という流れが王道パターンとなります。

6. 実行ステップ

スタンプの制作・申請

  1. 法人アカウントでCreators Marketに登録
    • 企業名義での登録を推奨。
    • 審査をクリアします。
  2. スタンプのデザイン
    • 過度な広告表現は避け、ガイドラインに違反しないよう注意。
    • 企業ロゴやキャラクターをさりげなく入れ、ユーザーが日常的に使いたくなるようなデザインにするのがおすすめです。
  3. 審査の提出
    • 8個以上のスタンプをひとつのパッケージとして申請。
    • 審査期間を考慮し、早めに提出しておくとスケジュールが立てやすくなります。

PRスタンプ設定とキャンペーン実施

  1. LINE PRスタンプ機能の設定
    • 承認済みのパッケージを選択し、無料配布に使う8個をピックアップ。
    • ダウンロード数を設定して料金を支払う。
  2. 友だち追加条件の設定
    • 自社のLINE公式アカウントを選択し、「ダウンロード時に友だち追加」を条件にする。
  3. 配布URLの発行と告知
    • PRスタンプ用URLが生成されるため、これを自社サイト・SNS・メールマガジン・店頭ポスターなどで告知。
    • 既存のLINE公式アカウントの友だちにも告知し、追加で拡散を促す。
  4. 効果測定と改善
    • ダウンロードの進捗や友だち追加数の増加をモニタリング。
    • 設定したダウンロード上限に達した場合は追加購入も検討。
    • 告知チャネル別の成果を分析し、次回以降に活かしましょう。

7. まとめ

  • Creators Marketは基本的に「有料販売のための場」なので、無料配布で友だちを増やすには向いていません。
  • LINEプロモーションスタンプは友だち追加を大きく増やせる反面、最低でも200万円以上の高額予算が必要で、限られた予算では難しいです。
  • 一方、LINE PRスタンプ1DLあたり250円・最低12,500円から利用できるため、「予算が少ないが友だちを確実に増やしたい」企業にフィットする選択肢です。

「法人名義でLINE Creators Marketにスタンプを登録し、PRスタンプを活用する」ことで、低予算でLINEスタンプ活用をスタートできます。
この方法なら、スタンプを目当てに友だち追加してくれるユーザーの獲得が期待でき、費用もコントロールしやすく、実際の運用効果を測定・改善しながらプロモーションを続けられます。

みなさんもChatGPTでオリジナルのスタンプを作成し、LINE増強に取り組んでみてはいかがでしょう。

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